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その前の記事にも書いたんですけど、頂いた画像からの二次創作小説です。

薄い本読んでる方はハードルを低くしてくださいね。じぇったい。




「こういち、こういち」剛が俺を呼ぶ声がする。

今日来る約束したっけ・・・夢やな・・・稽古中やから会いたくても会えんし。俺もまだまだやわ。

都合のいい夢見るくらい剛に会いたいんか。

「くぅ~~ん」あれ?パンの声こんなんやったかな?

俺は目をこすり、辺りを見渡してみようとベッドサイドの灯りをともす。

そうすると、「ごめん・・・」剛が申し訳なさそうな顔で立っていた。ケンシロウを連れて。

「つよし・・・どうしたん?」アポなしで来るのは珍しい。何かあったのだろうか。

「あんな、寝られへんねん。なんか怖い夢ばっかり見てもうて。」

ケンシロウをギュッと抱っこする剛。俯き、身体が少し震えている。

「寒かったやろ、外。電話くれたら行ったんのに。」

椅子にかけてあったガウンを着て、ベッドの端に腰を下ろす。

「ちゃうねん。寝てるのわかってたから、顔見てすぐ帰ろうと思ってんけど、やっぱりちょっと・・」

ーオレノソンザイヲコウイチニタシカメテホシクテー

「ん?」顔を上げず返答もしない剛をとりあえず隣に座らせ、ケンシロウを寝かせる。

「ほんま、ごめんな・・」今にも泣きそうな、消え入りそうな声。

「別に謝る事ちゃうやん。俺も会いたいって思ってたから、テレパシーやろ。」

「んふふ笑 お前、テレパシーとか信じるやつちゃうやん。」やっと笑った剛の顔が見れた。

「以心伝心っていうのはあると思ってんで。剛限定やけど。」

言うのほんまは恥ずかしいけど、こういう時の剛はとことん優しくせなあかん。

もうあの時のような剛を日々を二度と繰り返しはしない。

「ありがと。」

剛は俺に寄りかかるように、頭を肩に乗せ目を閉じた。

「東京の空は星が見えにくいけど、俺の隣には特大の光が備わってんな。ほんまありがとうな。」

お前がいるからや。俺は心の中でそっと呟く。

剛は顔を上げ、大きくて揺れた瞳で俺を見つめる。吸い込まれそうな潤んだ瞳。

剛を優しく抱き締めると、俺の腕の中で緊張が緩んだのがわかる。心ごと俺に預けてくれて嬉しい。

このままそういう雰囲気になるのかな、と思いきや剛は寝息を立て始めた。

俺はゆっくりと剛を抱き上げ、ケンシロウの隣に寝かせる。

頭を撫で、オデコにひとつキスを落として。

「安心して 今日も おやすみ」

明日、朝を告げる剛が笑顔だったら、それだけでいい。



後書き

最後から二行めのセリフ部分が画像に書いてありました。2005、6年くらいの剛の寝顔写真。

昨日のMステで太一くんがゲストだったんですけど、トラジハイジの映像が流れた時は嬉しかった!

テンション上がりました。かわゆううううううううううう・・・・・・(エンドレスリピート)

あんなに色気を振りまかなくてもいいと思う。そう思う。

見た瞬間、思い浮かびました。このお話が。

余裕がないのに頑張る光一とただただ弱まった可愛い剛が好きです。ご拝読ありがとうございました。

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