＊第13回 手塚治文化賞

大賞に　「大奥」　よしながふみ

短編賞　「聖☆お兄さん」　中村光

が選ばれました

よしなが先生は、私にとって平成の書き手さんではNo,１だと思ってます。

ちなみに昭和は花の２４年組の萩尾先生と、選考委員でもある竹宮先生です。

論評でも書いてますが、深さと繊細な心理描写が高評価だったと。

よしなが先生は背景がほとんどない、に等しいです。

ないのにもかかわらず、人物の表情や空白で、全て語る。

とても匠だと思います。

お話は男女逆転大奥です。大奥を知っている人も知らない人も楽しめる話です。

欲望うずまく大奥で、お万の方の純白さが一際目立ちます。僧侶でこんなに美しい人がいるのかと。

よしなが先生の他のコミックもお勧めです。

「西洋骨董洋菓子店」は最近アニメ化、タッキーでドラマ化、韓国でも映像化してます。

でも、本当に素晴らしいのはその後を描いている同人誌です。秀逸です。


中村先生の作品はたまたま読んだブログで、大絶賛だったので試しに買いました。

２００８年で一番面白かったと。次点の「臨死！江古田ちゃん」はうけつけませんでした

私は無宗教なので、ブッダもイエスも詳しくはわかりません。

でも、作者もネタは入ってますがうろ覚えで書いているそうなので、ゆるくて面白いんだと思います。

特にイエスは迫害の歴史があるのに、本当に楽天家で現代人。

ネットをあやつり、コンビ二が大好き。

ブッダは節約大好きで、真面目。

２人の神様の下界へのバカンスが主ですが、弟子たちが絡んでまだまだ面白いネタがたくさん出てくるように思います。

特にイエスの弟子のウリエルが大好き。

「スイッチ引っ張って５秒でウリエル」にお腹がよじれました。

他の作品の「荒川アンダーザブリッジ」はうーん、ていう感じです。

「稲中」書いてた古谷先生っぽいんだけど、インパクトがイマイチなような。

「稲中」が強烈過ぎるっていうのは否めませんが。

２作品とも大好きなので、テンション上がりました